連載:改正政治資金規正法を再確認 ~まとめ~

平成19年12月、政治資金規正法が改正されました。この改正により、国会議員関係政治団体の収支報告を登録政治資金監査人が監査することになりました。

この改正政治資金規正法と登録政治資金監査人の登場によって「政治とカネ」の問題は解決されるのでしょうか。 その真意を再確認するために連載をつづけてきた「改正政治資金改正法を再確認」ですが、今回がその総まとめとなります。

改正政治資金規正法のポイント

  • 国会議員関係政治団体が定義される。

  • 国会議員関係政治団体の収支報告について

    • 平成21年から適用
    • 収支報告の前に、登録政治資金監査人による監査が義務付け
    • 全ての領収書を3年間保管しなければならない
    • 明細の記載及び領収書添付基準が「5万円以上」から「1万円を超える」に
    • 提出期日が3月末から5月末に変更
    • 要旨について11月末までに公表する(全ての政治団体)
  • 少額領収書等の写しの開示制度

    • 「1円以上1万円以下」の領収書の写しを誰でも、総務大臣等に開示請求できる。
  • 登録政治資金監査人制度の創設

    • 税理士、公認会計士、弁護士は政治資金適正化委員会に備える名簿への登録を受けて、登録政治資金監査人になれる
    • 平成20年夏頃から登録が開始される予定
  • 政治資金適正化委員会の設置

    • 4月1日より総務省に設置
    • 政治資金監査は政治資金適正化委員会が定める具体的な指針に基づいて実行される

改正政治資金規正法のポイントのポイント

  • 国会議員関係政治団体への適用であり、全ての政治団体ではない。

  • 公開義務は「1万円を超える」場合に限られる。

  • 「1円以上1万円以下」は開示請求をして、認められれば公開される。

  • 政党助成金の支出は対象外とされている。

  • 今回は、支出についてのみ、収入については触れられていない

そして、この改正政治資金規正法の是非は政治資金適正化委員会と登録政治資金監査人に懸かっているということ。

税理士の視点から考える改正政治資金規正法

改正政治資金規正法はまだ動き出したばかり、登録政治資金監査人についての詳細は未確定要素が多く、全ては政治資金適正化委員会の動向に因ります。

「1円以上すべて公開」とはいえない歯がゆさを残し、国会議員関係政治団体に限った適用となり、「政治資金の透明性の向上」という目的までの限定的な前進なのかもしれません。しかし、前進は前進です。この前進がいずれ後退するのか、加速していくのかは、我々国民ひとりひとりが気を抜かず、見守っていけるかどうかで決まるのではないでしょうか。

尽きることのない「政治とカネ」の問題ですが、

この「カネ」とは「税」以外のナニモノでもありません。

税理士法人Fは、この改正政治資金規正法の動向を見守り続け、さらに登録政治資金監査人制度に積極的に参加することが、

「税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。」

という税理士法第一条に規定される「税理士の使命」を全うすることであると考えています。


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